カテゴリー「旅行・地域」の記事

ビーハイブカフェの大理石アイス

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秋の気配が濃くなったとはいえ、昼間はまだ30度を超える毎日が続いている。町を歩けば汗もかく。冷たいものの一つも食べたくなる。だけど、真夏と違い、かき氷やアイスキャンデーには食指がのびない。こういうときはアイスクリームのまったりした冷たさが懐かしくなる。

最近、京都でお気に入りのアイスのお店がビーハイブカフェ。冷たく冷やした大理石の上で、アイスをミックスしてくれる、最近はやりのタイプのお店だ。基本のアイスは18種類。ナチュラルミルクやバニラ、チョコレート、マンゴ、豆乳、宇治抹茶といった京都らしい品も。

そこにフルーツやナッツ、キャンディー、クッキー、ソースなど好みのトッピングをミックスしてもらう。組み合わせはほとんど無限大。メニューを決めるだけで、恐しく時間がかかりそうな気がする。迷いに迷ったあげく、トンチンカンなコンビネーションのアイスを頼んでしまいそうだ。

そういう、私のような人のためにはあらかじめアイスに3種類のトッピングが決まったコンボメニューというものもある。これなら簡単。例えば、宇治抹茶にきなこと白玉団子、くるみが組み合わされたものは「利休」なんて、和風の名前が付いている。「キッズファクトリー」と呼ばれるアイスはホワイトチョコアイスをベースに、くまさんのグミやマシュマロ、バニラウエハースが入って、ファンキーでカラフルだ。

で、私が頼んだのはホワイトチョコアイスにラズベリーとくるみ、キャラメルクッキーソースをミックスしたレッドフォレスト。こう書くとすんなり決まったみたいだが、コンボメニューだって25種類もある。激しい目移りの末に選んだのがこれだったというわけだ。

注文すると大理石の板の上でアイスを混ぜたり、練ったり、こねたりして、コーンやカップに入れて供される。メニューの写真と比べたら、ずいぶん地味に見える。まあ、混ぜたりこねたりしてるんだから、仕方ないかもしれない。酸っぱいラズベリーとくるみの食感がアクセントになって楽しい口当たり。でも、もうちょっと冒険してもよかったかも。今度はどれを食べようか、そんな気持にさせてくれるお店だ。


■Beehive cafe
■京都市中京区御幸町四条上ル大日町423
■075-212-7338
http://www.beehive-cafe.com/contents/index.html

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貴船 鳥居茶屋のあゆ茶漬け

7月の京都は31日間ずっと真夏日だったそうだ。イヤもう、本当に暑さ真っ盛り。京都市内にいる限り、この暑さからのがれるすべはなさそうだ。ただ、少し救いがあるのは緑の多い山沿いに行けば多少涼しくなること。

貴船はその好例だ。道は青紅葉に覆われ、せせらぎの音が耳に心地よい。杉林を渡る風が頬にさわやかだ。

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貴船の夏の風物詩といえば、川床料理。川の上に渡した川床の上で鮎をはじめ旬の食材を使った会席料理をいただく。川を吹き抜ける風は、ひときわ涼しく感じる。裸足になって足を浸すのも心地よい。

だけど、川床料理はやっぱりそれなりのお値段だ。気軽にひとりランチ、というわけにはいかない。流しそうめんなら1200円から食べられるけど、お腹いっぱいにはならない。これから鞍馬まで歩こうという身にはちょっと物足りなく思えた。

そこで目に止まったのが鳥居茶屋。誰かがここのあゆ茶漬けをすすめてくれたっけ。あゆ茶漬けは1200円から。川床では食べられないけど、このお値段ならOKか。

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今回はちょっぴり奮発して鮎が3匹載った上(1900円)を頼む。あゆ茶漬けに鯉の洗い、炊いた茸が付いてくる。鮎は実山椒と一緒に前日から煮込んだものだ。ご飯の上に鮎と海苔、わさびが載っている。熱いお茶をかけてさっそくいただく。まずは鮎を頭からひとかじり。驚くほどの柔らかさ。骨の存在をまったく感じない。こっくりとした味わいだが、わずかに生臭みを感じた。でも、すでに貴船散策で空腹の身にはそんなことも気にならない。ひたすらもくもくと平らげた、貴船の昼下がりだった。

※ただいま若葉マークの源氏物語ブログ別館「千年前から恋してる!」毎日更新中。ただいま「葵」の巻です。
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宇治の姫君

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源氏物語に登場する宇治は平等院や宇治神社界わいと考えられている。流れの速い宇治川をはさみ、周囲にはなだらかな山が迫る、緑豊かなところだ。

都市化が進んだ現代ですらこの姿である。平安時代はいまよりも寂しく、まさに山里という雰囲気だったに違いない。八宮がこの地に移り住んだときは「隠遁」ということばにふさわしい、人里離れたところだったはずだ。そんな土地に住んでいた中君や大君、あるいは浮舟の心細さはどれほどだっただろう。それを考えると、薫を信頼しながらも匂宮に惹かれていった浮舟の気持ちもわかるような気がするのだ(写真は朝霧橋たもとの宇治十帖モニュメント 匂宮と浮舟)。

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紫式部は宇治の空気を見事に物語に反映させている。彼女は宇治を訪れたことがあったのだろうか。実際に訪れたことはなくても、宇治に別荘を持っていた道長さんから寝物語にでもその様子を聞かされたことがあったのかもしれない。

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写真は宇治橋たもとの紫式部像。

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宇治 平等院

平安時代、宇治は嵯峨野とともに貴族に人気の高い別荘地だった。いずれも都からほどほどに離れ、風光明媚だ。嵯峨野は都から3時間ほど、宇治はさらに時間がかかったと考えられる。いまでいえば、大阪の人が湖北のあたりにセカンドハウスを持つような感覚だろうか。

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宇治のシンボル的存在でもある世界遺産の平等院も貴族の別荘のひとつだった。源融の持ち物だったという説と、陽成、宇多、朱雀天皇から宇多天皇の皇子・源雅信に受け継がれたという説がある。いずれにせよ、その後この別荘は藤原道長さんの手に渡り、息子の頼通さんの代になって、寺院とされた。

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源氏物語中、これをモデルとしていると思われるのが光源氏から夕霧に伝えられた宇治の別荘である。「椎本」の巻で、匂宮が初瀬詣の際に宿泊したところだ。宇治川をはさんだ対岸には宇治八の宮の山荘があった。こちらは宇治神社(=写真)あたりかと考えられる。

平等院は屋根上に鳳凰をいただき、鳥が羽を広げたような構造が美しい。阿字池にその姿が逆さに映る。創建当初は極彩色で青い空に朱塗りの建物が映え、華やかだったに違いない。

平等院創建当初の姿はCG映像で再現したものを平等院ミュージム鳳翔館で上映している。中堂は極彩色に彩られ、金色の阿弥陀如来像とともに極楽浄土の世界が表現されていた。

ミュージムでは鳳凰の実物(いま屋根にいるのはレプリカ)や、国宝の梵鐘、雲中供養菩薩26体なども間近に見ることができる。さまざまなポーズをとる雲中供養菩薩は躍動感にあふれ見ていて飽きない。私の好きな仏像群だ。

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写真は椎本の古跡のある彼方神社。宇治には好事家が建立した宇治十帖の古跡が点在する。

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鍵善良房のくずきり

京都の夏は暑い。大阪も暑いけど、暑さの質が違うような気がする。大阪の夏はひたすらだらけていくような暑さだが、京都の暑さは「しっかりせんとあきまへんえ」と叱咤されているような気がする。もちろん、それでも暑いときは暑いけど。

で、暑い京都の夏を涼やかに過ごすいくつかの知恵がある。鴨川の床、貴船の川床、そして冷たいもの。冷たい甘味の定番が鍵善良房のくずきりだ。本店は祇園北側にある。いつもたくさんのお客さんが訪れて賑わっている。ある時お店を訪れたら、折悪しくその日は月曜日。定休日だった。

だけど、暑さに煎られたからだはひたすらくずきりの冷たさを求めている。くずきり以外のものは頭に浮かばない。そこで、もう一つの店、高台寺店を目指して歩くことにした。祇園からは10〜15分ほど歩かなければいけないけれど、頭の中はただくずきりが渦巻いていたのだ。

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ようやく高台寺店にたどり着いたときの喜び。さっそく目指すくずきりを注文する。たれには黒蜜と白蜜があるが、ここはやっぱり定番の黒蜜だ。

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くずきりの容器は信玄弁当の器を摸したもの。ふたを開けると蜜とくずきりが別々の器になる。水に泳ぐ半透明のくずきりの涼しげなこと。黒蜜をまとってツルリとのどの奥に滑り落ちていく。黒蜜は濃厚なコクがあるのに、さっぱりとした後味。ああ、生き返る。残りの黒蜜まで飲み干してしまいたくなるような味わい。幸せ、幸せ。

高台寺店は祇園に比べて静かなたたずまい。ちょっと足を伸ばしても、落ち着きたいときはこちらがおすすめだ。


■本店 京都市東山区祇園町北側264番地
■午前9時〜午後6時 (土・日・祝は7時まで)毎週月曜日 (祝祭日の場合は翌日)定休
■(075)561-1818 FAX (075)525-1818

■高台寺店 京都市東山区下河原通高台寺表門前上る
■午前9時〜午後6時 (土・日・祝は7時まで) 毎週水曜日 (祝祭日の場合は翌日)定休
■(075)525-0011 FAX (075)551-0868
■http://www.kagizen.co.jp/index.htm

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祇園囃子が響く街

7月は京都にとって特別な1カ月だ。この1カ月、中京の街で祇園祭にまつわるさまざまな行事が行われる。

祇園祭といえば、7月17日の山鉾巡行がよく知られている。ほかに宵山、宵々山もそこそこ知られているかもしれない。だけど、祇園祭が1カ月も続くお祭りだということはどれぐらいの人が知っているのだろう。私自身、京都に関心を持つまでそんなことはまったく知らなかった。

祇園祭は7月1日の吉符入りに始まる。同じ日、長刀鉾に乗るお稚児さんが八坂神社にお参りする「長刀鉾町お千度」という行事も行われる。2日は京都市役所で「くじ取り式」が行われ、7月17日の山鉾巡行の順番が決まる。

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祇園祭の口火が切られたころ、各山鉾町では祇園囃子の稽古が始まる。稽古は各町会所の2階で行われるため「二階囃子」ともいわれる。この時期、夜に山鉾町を歩いていると、あちこちから祇園囃子が聞こえてくる。立ち止まって、思わず耳をかたむけたくなる、情緒あふれる京の宵だ。

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写真は昨年見学した放下鉾の二階囃子。小学生から年配者まで一堂に会してお囃子を練習する。子どもたちは町会所にやってくると、まず大人に「こんばんは」と手をついてあいさつする。忘れかけていた行儀作法が、ここではまだ受け継がれている。

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祇園囃子のお稽古が始まる。素人には同じように聞こえる祇園囃子だが、地ばやし、戻り上げ、乱れ獅子、三、五、神楽、旭など、さまざまな曲がある。楽器は太鼓と鉦と笛。鉦は若い人の担当だ。二十歳ぐらいの若者が小学生の横について、稽古を見てやっている。上の世代から、下の世代へ、こうやって伝統が伝えられていく。

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同じころ、女性たちは宵山で配るちまきの準備に忙しい。「蘇民将来之子孫也」と書かれたちまきは魔よけの印。軒につるしておくものだ。上賀茂の農家で土台が準備され、各山鉾町や八坂神社でお札が付けられる。

祇園祭が始まると梅雨の終わりも近い。夏はいよいよ本番だ。京都には煎られるような暑さがやってくる。

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大雲山 龍安寺

先日、京都を訪れた際、少し時間が空いた。河原町をぶらぶら歩いているとバス停が目に止まった。「来たバスに乗ってみよう」。小さな小さな旅に出ることにした。

やってきたのは京都市内を西に向かうバス。途中に「龍安寺」の文字が。龍安寺は昔よく訪れた、私の好きなお寺だ。最近はあまり訪れる機会がなかったが、久々に龍安寺の石庭を見てみたい、と思った。

龍安寺の石庭を見るのは何年ぶりのことだろう。前に訪れたのがいつだったのか、もう思い出せないぐらい昔のことだけど、室町時代に誕生した庭にとって、そんな時間なんて毛ほどの重みもない。昔のままのたたずまい。あのころと変わったのは龍安寺が世界遺産に登録されたことだけだ。

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土曜日の龍安寺は観光客でいっぱいだ。昔に比べると外国人の姿も増えた。それぞれにがやがやとにぎやかだ。だけど、モノトーンの庭は一切の音を感じさせない。庭を見ていると、すべての音が遠ざかっていく。

庭の広さは幅25メートル、奥行き10メートル。白砂を敷き詰め、15個の石が絶妙のバランスで配されている。向こうの油土塀は、白砂の照り返しを和らげる働きをするという。

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方丈をぐるりと巡る。北側には豊かな緑の植え込み。「吾唯足知」を刻んだつくばいがある。真ん中の水穴を口の字に見立て、4つの文字がこれをシェアしている。これは徳川光圀の寄進といわれている。ただし、これはレプリカ。本文は普段は公開されていない。

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境内はいま、青紅葉の盛りだ。秋の紅葉もすばらしいけど、青紅葉の生命力とすがすがしさに思わず深呼吸したくなる。夏、鏡容池に蓮が咲くころ、もう一度行ってみよう。

http://www.ryoanji.jp/

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松彌の和菓子

京菓子はそれだけでひとつの景色をなしていると思うことがある。色とりどりのきんとんや有平糖を使って季節の移ろいや花や草木、時には風や水までも表現するのは京菓子ならではだ。ある時には写実的であり、ある時には極限まで抽象化する。だけど、その中に必ず花鳥風月や四季が織り込まれている。洋菓子に比べると、より四季や自然に近く、繊細な表現力を持っている。

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なかでも四季折々の景色を切り取ったように思えるのが、松彌の和菓子。特に夏の和菓子は見た目にも涼しげなものが多い。

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これは「せせらぎ」。岩に見立てた小豆の上を寒天のせせらぎが流れる。水しぶきは銀箔。水の音さえ聞こえてきそうだ。その上に青紅葉が浮かぶ。小豆がホクホクしていて、お茶菓子にもおすすめだ。

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こちらは同店でも一番有名な「金魚」。ゴールデンウイークから8月まで売られる人気商品だ。梅酒味の寒天の中に赤い金魚と黄色の金魚が泳ぐ。全体が青いように見えるけど、実は底の部分の寒天だけに青い色が付いている。上は透明なのだ。このお菓子は何度も寒天を重ねて作られる。見た目以上に手間暇がかかっている。

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同じように寒天の中に季節を封じ込めたのが「つばめ」。こちらはツバメの飛ぶ姿をはちみつレモン味の寒天の中に入れている。上面に描かれた幾条かの線はツバメの軌跡を表しているのだろうか。

正直なところ金魚やつばめは格別おいしいというものでもないけれど、見た目がとても楽しい。夏のお茶請けには喜ばれそうだ。

■京都市中京区新烏丸通り二条上ル
■075-231-2743
■10:00〜18:00 月曜休

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今井食堂のさば煮

上賀茂神社の西側、普通に歩いていては見過ごしてしまいそうなこぢんまりした、庶民的な店構えの食堂が「今井食堂」。でも、昼時になると次から次へと人が訪れる。壁に向かったカウンターが2列並んだ店内はすぐにいっぱいになる。

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同店の名物は3日間煮込んだというさば煮。サバといえば塩焼きや味噌煮などがポピュラーだが、同店のさば煮はだしでこっくりと煮込んでいる。気になるさばの生臭みなどはどこかへ消し飛んでいる。骨の存在など忘れるぐらい柔らかく煮込まれたさばは口の中でほぐれ、だしのうまみとともに広がっていく。特に腹の脂のおいしいこと。本当にとろけるような味わいだ。

「おすすめ定食」はさば煮とコロッケ、チキン串カツ、だし巻き卵とご飯、みそ汁がついて683円。ボリュームもたっぷりだ。みそ汁の中には大きめに切った大根がゴロンゴロン入っていた。見た目はまるで学生食堂のランチだが、食べると絶品。このさば煮を食べるためだけに、また、上賀茂を訪れてもいいと思ったぐらいだ。

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安くて、おいしくて、ボリュームたっぷりと三拍子そろった、学生の町・京都らしい食堂だ。大学生の息子がこんな食事を食べているとわかったら、親御さんも安心できるだろう。ありがたいことに、持ち帰り用の弁当やおかずもある。今度は可能ならば持ち帰ってみたい。

ちなみに、同店は元ヤクルトの古田が立命館大学時代に通った店。店内にはそうした選手の記事や、地元を取り上げた新聞記事の切り抜きが貼ってあって、一人でも意外に手持ちぶさたにはならない。

■京都市北区上賀茂御薗口町2
■075-791-6780
■11:00〜16:30(売り切れ次第閉店) 水曜休

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上賀茂神社 片岡社

上賀茂神社は平安京遷都以来、皇城鎮護の神、鬼門の守り神として崇められてきた、歴史ある神社だ。境内にある「ならの小川」は藤原家隆の和歌「風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎぞなつのしるしなりける」にも詠まれている。

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その第一摂社が楼門前に鎮座する片山御子神社=片岡社だ。玉依日売命を祀った社で、五色の鈴の緒が目印。ここは紫式部もお参りしたと伝えられており、絵馬には「ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに たちやぬれまし」という紫式部の歌が記されている。

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この絵馬、ハート型で「縁むすび」と書かれ、十二単姿の女性の絵が描かれたきれいなもの。いかにも縁を結んでくれそう。といっても、このハート型は実は葵の葉をかたどっている。平安時代、葵は「あふひ」と表記し、「会う日」と通じることから、男女の逢瀬にかけて使われることもあった。つまり、ハートでも、葵でも恋の成就を祈願するものには違いないのである。

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