« 2009年3月 | トップページ | 2010年3月 »

2010年2月

「源氏物語に見る 王朝貴族の失敗学32」 物語一のモテ女、どうするどうなる?(1)

■あの帝にならお仕えしてもいいかも…

光源氏36歳の冬。相変わらず光源氏は玉鬘への思いに悩む日々です。彼女の処遇もそろそろ決めなければいけません。本当の父親の内大臣にも会わせてあげるべきでしょう。

そんなある日、冷泉帝(実は光源氏の息子)が、大原野へ行幸することになり、大勢の人がそれを見物に行きました。その中には玉鬘もいます。玉鬘が注視していたのは実の父の内大臣。でも、実際に行幸の行列を見て、一番目を奪われたのは冷泉帝その人でした。光源氏そっくりの美貌ながら、さらに威厳があって畏れ多く感じられます。ほかの人たちは同じ目鼻を持つ人たちとも思えないほど圧倒されていました。中には前回登場した兵部卿宮や髭黒右大将もいます。髭黒右大将は色黒で髭もじゃで、玉鬘のタイプではありません。

実は、光源氏は最近、玉鬘に宮仕えを勧めていたのでした。宮仕えして女官になることを玉鬘は躊躇していましたが、後宮の一人としてではなく、公式の女官として使えるならいいかも…、と帝の姿を見た玉鬘は少し考えが変わりつつありました。冷泉帝の美貌は若い女子の心を動かすほどだった、ということですね。

しかし、宮仕えとなるといままでのように光源氏の娘、という立場にしておくわけにもいきません。女子の成人式である裳着も行わなければいけません。内大臣に真実を告げて、その娘として宮仕えさせる必要があります。光源氏はまず、内大臣の母である大宮に会って話をし、その席に内大臣を招いて玉鬘のことを告げました。

裳着には「腰結」という役目があります。字義通りいえば腰紐を結ぶ人ですが、これによって成人を見届けるという意味合いがあります。光源氏はその役割を内大臣に依頼しました。養父が実父にその役を依頼するというのは、ちょっと変わった図式ではありますが、これによって内大臣はようやく夕顔が生んだ娘に対面できたのです。

玉鬘が内大臣の娘と明らかにされ、言い寄ってくる男たちとの関係も変わっていきました。熱心に恋文を送っていた柏木はすっかり気持ちが変わり、姉妹として玉鬘に接するようになりました。一方、光源氏の息子の夕霧は、実の姉妹ではないと分かったとたん、玉鬘にいいよったりしています。兵部卿宮は相変わらず熱心に言い寄っていますが、玉鬘が出仕することを知って気落ちしています。一番情熱的なのが髭黒。この人はどうやら玉鬘が宮仕えにでることを知っているようでした。玉鬘にすれば、タイプでもなく、まったく眼中にない男の一人でした。(次回に続く)

※本稿は関西インターネットプレス(KIP)より転載いたしました。

※若葉マークの源氏物語ブログ別館「千年前から恋してる!」引っ越しました!
アクセスはこちらから  http://wakabagenji-anex.cocolog-nifty.com/1000nenlove/

あなたの応援待ってます。クリックしてね!↓
◇人気ブログランキング◇へ

Shisinden_2

| | コメント (0)

「千年前から恋してる!」引っ越ししました

みなさま、大変ご無沙汰しています。

「若葉マークの源氏物語ブログ別館 『千年前から恋してる!」が以下のURLに引っ越ししました。
http://wakabagenji-anex.cocolog-nifty.com/1000nenlove/

源氏物語の登場人物たちの悩みに紫式部が答える人生相談。どうぞご一読ください。
このブログも長らく放置していましたが、また再開する予定です。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。
Hakubai2jpg

| | コメント (1)

« 2009年3月 | トップページ | 2010年3月 »