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京都人形三昧 その1 宝鏡寺

Houkyouji

いつしか、雛をし据ゑて、そそきゐたまへる。三尺の御厨子一具に、品々しつらひ据ゑて、また小さき屋ども作り集めて、 たてまつりたまへるを、ところせきまで遊びひろげたまへり。(源氏物語 紅葉賀)

光源氏の邸に誘拐同然に連れてこられた少女の紫の上は、祖母を亡くした悲しみも少しずつ癒え、新年を迎えた。上記はその一場面、ひいな遊びを楽しんでいる様子である。小さな道具を棚に並べたものや、いくつもある小さな御殿は光源氏からのプレゼント。財力のある光源氏が仕立てたものだ、少女の紫の上にはとても魅力的なおもちゃだっただろう。

平安時代の昔から、人形遊びは女の子の生活から切り離せないものだった。それは出家したとしても同じだ。堀川寺之内にある宝鏡寺は代々皇族の女子が住職となった寺。それだけに、歴代の皇女が慈しんだ人形が数多く所蔵され「人形の寺」と呼ばれている。


Kouchiki

同寺では毎年春と秋に所蔵の人形を展示する人形展を開催している。ことしの春の人形展は1月1日から4月3日まで。今回は皇女和宮をテーマにした展示のほか、ひな人形をはじめ、孝明天皇ご遺愛の御所人形「孝明さん」などたくさんの人形を見ることができる。万勢伊さんという人形はおとらさん、おたけさんというお付きの人形を従えている。さすがは高貴の人のお人形だ。

今回、うれしかったのが撮影専用の人形が置かれていたこと。直衣・小袿姿の有職雛と等身大の小袿姿の人形が展示されていた。内裏雛はノーブルな顔立ちで写実的。お内裏様が向かって右に座っているが、これは京風の飾り方。天子は南面して、先に日を浴びるという宮中の席次に従って、右に置かれるそうだ。逆に関東では洋風の、右(向かって左)に偉い人が座るという考え方から、左右が逆になったという。

また、お雛様のお道具がおくどさんと水屋なのも関西の特徴。見た目のハデさはないけれども、これは女子に家事を習わせるためのものだったとか。

Hinamatsuri

桃の節句を迎えた3月から4月にかけては、京都各所で雛の展示が行われている。このシリーズも、いましばらく続く「予定」だ。

http://www.hokyoji.net/

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