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源氏物語に見る 王朝貴族の失敗学1 源氏物語への招待(1)

◆人間性が伝わってくるドラマ

源氏物語って、高校の古典の時間に習って、とんでもなくつまらない思いをした方が多いと思います。当然ですよね。学校の授業で習うものにおもしろいものなんてそうそうありません。

だいたい、膨大な源氏物語の中から脈絡もなく一部分だけ、それも特につまらない一節を抜き出して、さらに文章をバラバラにして品詞を分析したり、「〜であることですよ」なんて、とっても不自然な現代語訳をしたり、おもしろいわけがありません。もう、本当に、古典を嫌いにするために授業してるんじゃないかってぐらい。

でも、初めて現代語訳で通読したとき、いままでの認識の間違いに気づかされました。実におもしろくて奥の深い物語。学校で習ったのはいったい何だったんだって感じ。だいたいにして源氏物語といえば、光源氏という理想の美男子が次々と女性と関係を持つ「色好み」のお話として知られていますが、話はそんなに単純でもありません。

登場人物が実にイキイキと、とてもリアルに描かれています。ひとつひとつの恋物語だって、ドラマ性に富み、女性たちの心の動きも手に取るように伝わってきます。そして舞台装置の豪華さは、この時代ならでは。

それから、理想の男性とされている光源氏、確かに容姿も才能も地位も名誉も富も恵まれていて理想的だけど、完璧ではありません。時々とんでもない失敗をやらかしたりします。だからこそ、彼の人間性が伝わってくるのかもしれませんね。

というわけで次回以降のコラムではそういった登場人物のちょっとした失敗や笑える話などを中心に取り上げていきたいと思います。それが源氏物語への入り口になれば幸いです。(明日に続く)

※本稿は関西インターネットプレス(KIP)より転載いたしました。

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