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恋に効く?貴船神社

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貴船と鞍馬はよく並べて語られるが、義経と天狗の伝説があったり、ゴツゴツの木の根道があったり、金星から魔王尊が降臨したりする鞍馬に比べると、貴船はとても女性的だ。北山杉の山間を流れる貴船川は大きな川ではないが、その流れは激しさより、たおやかさを感じさせる。何より、貴船の印象を女性的にしているのが和泉式部の伝説だろう。

恋人の心が離れかけていたとき、和泉式部は貴船神社に参って彼の愛を取り戻したと伝えられている。その際に詠んだのが
 「物思へば沢の蛍もわが身より
      あくがれ出ずる魂かとぞ見る」
という歌。切ない恋心がにじみ出た秀歌だ。

そう思ってみれば、貴船神社の参道もどこかやさしげだ。段差の小さな石段が続く参道、赤い燈籠のほのかな灯り。壺装束の女人が登っていてもおかしくない風情をかもし出す。何となく、恋に効きそうな印象もある。
だけど、貴船神社の奥の院には、いまだ「丑の刻まいり」のわら人形があるとか・・・

そういえば、和泉式部は紫式部も仕えた中宮彰子の女房を務めていた。しかし、紫式部日記には「和泉はけしからぬ方こそあれ」とあり、紫式部が和泉式部を疎んじていたことが見て取れる。藤原道長に「うかれ女」と表された奔放さが嫌いなのか、それとも和泉式部の豊かな才能に嫉妬したのか、どちらなんだろう。

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