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源氏物語に見る 王朝貴族の失敗学2 愛人を持つ条件とは?(2)

(昨日からの続き)
◆桐壺帝は青かった

ところが、桐壺帝はその点、まだ青かったみたいです。桐壺更衣と呼ばれるあまり身分の高くない女性一人を溺愛してしまいました。そうなると、周囲の女性たちは黙っていません。で、桐壺更衣イジメが始まります。渡り廊下に鍵をかけて閉じこめたり、通路に汚物をまき散らして着物を汚してみたり、子どもじみたイジメです。

ここで戦えばいいと思うのは、現代人の思考でしょう。桐壺更衣はこのイジメに耐えきれず、だんだん衰弱、とうとう一人息子を残してはかなく死んでしまいます。この一人息子こそが、後の光源氏。桐壺帝は、自分の偏った愛情が原因で、息子の母を死なせてしまいました。

で、これでこの人、懲りればいいのですが、さらに、愛する人の忘れ形見として、息子を溺愛します。これがまた、周囲の人の反感を招き、光源氏を巡る対立の構図を作るわけで、その点では紫式部は抜群のストーリーテラーということができます。

とまれ、源氏物語の一番最初に登場するのは「桐壺帝の失敗」。偏った愛情は不幸の元、というお話です。(この項終わり)

※本稿は関西インターネットプレス(KIP)より転載いたしました。

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